橋本、奈良へ!vol.1 〜酒まつり大神神社編〜
みかんは揉んでから食べる(そうすると甘くなると信じている)はしもっちゃんこと橋本です!
少し前の話にはなりますが、奈良県へ行ってまいりました!
ちょっとした旅行記になりますがお酒片手にでもお付き合いいただけますと嬉しいです。
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住吉酒販で新しくお取り扱いの始まった日本酒「みむろ杉」。
DEAN & DELUCAさんと住吉酒販のイベントにも登場していた、今目が話せない注目のお酒の一つです。
この大注目のお酒「みむろ杉」が醸される奈良県に橋本行ってまいりました!
みむろ杉を醸す今西酒造さんは奈良県桜井市三輪に蔵を構えます。
三輪という土地は日本酒発祥の地で、今西酒造さんもその歴史は長く350有余年酒造りをされています。
三輪の地で酒を醸す蔵は、昔は3件ほどあったそうなのですが今は今西酒造さんのみだそう。
蔵へお邪魔する前に、まず目指すはみむろ杉と縁の深い大神神社へ。
すんなり読める方が少ないという神社名。
大神神社と書いて「おおみわじんじゃ」と読みます。
今西酒造さんとは目と鼻の先にあります。
大神神社は、日本最古の神社と呼ばれており、
昔と変わらず今もなお国造りの神様、生活全般の守護神として全国から参拝があります。
大神神社にはいわゆる「本殿」がありません。
その代わり「拝殿」と呼ばれるメインの建物があります。
一般的な神社は、神様が本殿に祀られているのですが、
大神神社は、神社奥の三輪山がご神体で、神様は建物にいません。
建物奥の「三ツ鳥居」を通して御神体である三輪山を拝むという原初の神祀りの様式なので、
「本殿」ではなく「拝殿」なのです。
祀られている神様は、日本神話において国造りを行なったとされる神々です。
主祭神は大物主大神(おおものぬしのおおかみ)で、「蛇神」であると考えられています。
そのため、三輪山での蛇の殺生は禁止です。境内で白蛇を見かけたらとてもラッキー!とも言われています。
神様へのお供えは、蛇神様が好んだお酒と卵をお供えします。
拝殿の斜め向かいには、この大物主大神の化身と言われている白蛇神様が根元に棲むと言い伝えられている「巳の神杉」と呼ばれる巨木があります。
推定樹齢350年!
(今西酒造さんの歴史とほぼ同じですね!)
白蛇様が願いを聞き入れてくださるとして、参拝する方が絶えません。
先述した通り、大神神社のご神体は三輪山(ミワヤマ)です。
そして、昔、神様に捧げる酒を「神酒(みわ)」と言いました。
さらに、古来の人々は神様のことを「ミワ」と読んでいました。
「ミワ」という単語が同音で「神酒=三輪=神」と3つの意味を表すことより、
3つは古来より繋がっており、三輪山が酒と密接な関係があることが伺い知れます。
大神神社の、手を清める手水舎にもそのことが見て取れます。
一般的な神社の手水舎は、水の神様である龍神の口から水が出ていることがほとんどですが、
ここ大神神社の手水舎は、主祭神である蛇神が酒樽に巻き付いています。
なかなかレアな手水舎です。
酒蔵に行かれたことのある方なら目にしたことのある杉玉。
酒造場、酒蔵の軒先に吊るされて新酒が出来た合図であったり、杉玉の色が変わっていくことで酒の熟成度をを知らせていると言われる杉玉ですが
実はこの杉玉の大親分が大神神社にあります。
ご神体である三輪山には杉が生い茂っており、その杉一本一本に神が憑りつき「三輪の神杉」と称されています。
昔はこの杉の葉を束ねたもの(酒林(さかばやし)と呼ばれる)を看板替わりとしたり、酒造りのお守りとして、軒先に吊るしていました。
江戸時代後期より現在のような球状になり「杉玉」となったそうです。
その杉玉の大親分(=志るしの杉玉)が毎年11月14日に大神神社で行われる「酒まつり」の前日、11月13日に架け替えられています。
杉玉の大親分、初めて目にしたのですがイメージしていたものよりはるかに大きかったです。
今年の杉玉は直径約1.5メートル、重さ約200キロだそう。私の身長とほぼ一緒!!!
毎年11月14日に大神神社で開催される酒まつり(醸造安全祈願祭)に、今回私も参加させていただきました。
なんとも貴重な体験!!!!
「酒まつり」と字面で見ていたのでお祭りを想像して行ったのですが、
開催されたのは神事でした。
全国より酒造家、杜氏、酒造関係者が参列し、酒造りの神様と仰がれる大神神社の御祭神の御神徳を称えます。
祝詞が奏上され、巫女さんが1年に1回この日しか披露されない神楽「うま酒みわの舞」が厳かに舞われます。
(画像は大神神社公式HPより引用 http://oomiwa.or.jp/info/)
最後に、列席した関係者の方々が順に玉串を奉奠し式は終了となります。参加者は皆神妙な面持ちで、新酒の醸造の安全を祈願していました。
なかなかこういった神事と呼ばれる行事に参加したことがない私は終始緊張しっぱなしでした。
(カメラを構える余裕すらなく、ただひたすら神秘的で厳かな空気にのまれて、そこに居るのに精一杯!)
酒まつりに合わせて、全国の蔵からお酒が奉納されていました。
知っている銘柄、初めて出会う銘柄、眺めているだけでも楽しかったです。
拝殿の前には酒まつりに合わせて菰樽がずらりと飾られていました。
菰樽はおめでたい感じがあっていいですね。
記念にパシャり!
↓今回お世話になった今西酒造のお二人
↓10年ぶりぐらいにスーツを着た私
その後、列席者でゾロゾロと移動して大神神社の敷地内にある活日神社(いくひじんじゃ)に参拝します。
この活日神社には高橋活日命(たかはしいくひのみこと)が祀られています。
この方はお酒造りに非常に所縁のある方で
日本で一番最初の杜氏
と言われている方です。
日本書紀に、代十代崇神天皇(すじんてんのう)の時代、国中に疫病が蔓延し対応に苦慮していた時に
大物主大神様のお告げで神酒を奉納することになりました。その際に高橋活日命が呼ばれ、一夜にして酒を醸し
神酒を奉納し、それにより疫病が去り国が栄えた、と記されています。
この出来事により、高橋活日命は大物主神大神様に酒を醸した杜氏の先祖神として活日神社に祀られることとなり、全国の酒造関係者から厚く信仰されています。
醸造安全祈願祭では、拝殿での参拝と合わせてこちらの活日神社にも参拝をしています。
1日に神社を2つ参拝し、式典が終わる頃にはすっかり神聖な気持ちになっていました。
大神神社には、敷地内に展望台があり「大和三山」と呼ばれる山々を眺めることができます。
万葉集にも何度も登場する山々で天香久山(あまのかぐやま)・畝傍山(うねびやま)・耳成山(みみなしやま)の三山。
右手の方には大神神社の大鳥居(日本一大きい)も見れます。
歌に詠みたくなる気持ちが分かる眺めでした。
神の山である三輪山から湧き出る御神水を飲むこともできます。
敷地内にある狭井神社(さいじんじゃ)は「薬の神様」として信仰されており
太古より、ここから湧き出る水(薬水と称される)を飲むと万病が治るとされる井戸があります。
無料で飲むことができ、消毒されたコップも備え付けてありました。
私も飲んでみましたが、柔らかいお水でした!!!
他にも面白いのが、大神神社には赤い糸伝説の発祥の地でもあります。
恋愛のパワースポットとしても知られているようです。
お酒に縁のある神社に参拝したついでに、
お仕事でいいご縁が結ばれるようにちゃっかり縁結びもお願いしてきました♪
お酒が好きな方は、ぜひお酒造り発祥の地三輪の大神神社へ参拝されてみてはいかがでしょうか(^^)
今西酒造さんでは事前のお申し込みで
酒と三輪の歴史体験ツアー
に参加できます。
大神神社への参拝や酒蔵見学がセットになった、
酒好きにはたまらないプログラムです。
機会がありましたらぜひオススメです。
今西酒造 HP→http://imanishisyuzou.com/history-tour.html
大神神社でのことについて 書き連ねましたが、
まだまだ奈良訪問で書きたいことが山ほど。
今西酒造さんのお蔵のお話など、続きはまた続編で書かせていただこうかと…。
長々とお付き合いいただきありがとうございました。
大神神社 公式HP http://oomiwa.or.jp/
今西酒造 公式HP http://imanishisyuzou.com/index.html
橋本さき