博多 住吉酒販

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/ 日常

奇跡のかたまり

大事な用件は手の甲にメモするはしもっちゃんこと橋本です。

 

突然ですが、

「天白どんこ」ってご存知ですか?

 

住吉酒販で取り扱っている「原木椎茸」の一種です。

この椎茸、実はとってもすごい椎茸なんです。

 

先日、この椎茸が作られる現場を見に行って参りました。

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福岡市から車で走ること約4時間。

宮崎県美郷町(みさと町)に岡田商店さんはあります。

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自然豊かな土地で、道中、道路を歩き回るキジに出会いました!(桃太郎の絵本でしか見たことなかったので大興奮!笑)

 

岡田商店さんは大正元年に乾椎茸の卸問屋として創業した

100年を超える老舗です。

 

素敵な代表ご夫婦が出迎えてくださいました。

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そもそも

「原木椎茸(げんぼくしいたけ)」

ってなんなんでしょうか?

 

私たちが普段食べている椎茸には栽培方法が2種類あります。

「原木椎茸」「菌床椎茸」の2種類です。

 

ではまず菌床椎茸から。

菌床椎茸は、おがくずや米ぬか、麦ぬかなどと水や栄養剤などを混ぜたブロックを作り、そのブロックを殺菌処理した後に椎茸菌を接種します。

空調管理された室内で育てられ、90日ほどで椎茸が出来上がります。

短期間で低コスト、1年を通して安定的に椎茸を取ることができます。

スーパーでよくみかける「生椎茸」はほとんどがこちらの栽培方法です。

 

では原木椎茸は…

まず、椎茸をの元となる菌種を植える木(ほだ木)を伐採するところから始まります。

クヌギやナラなどのどんぐり系の木を使います。

木を切って、まずはその木を適度に乾燥させます。この期間およそ数ヶ月。

適度な乾燥を終えたら、その木をさらに切ります。(0.9~1.5m)

そのほだ木をほだ場に移動して、

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設置して、

ほだ木に、菌を接種する穴をいくつか開けて、椎茸菌を接種。だいぶ重労働です。ほだ木、1つ1つ結構重たいんです。それを人の手で設置していくんです。

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その後、温度が15度以上にならないように、直射日光があまり当たらないように、適度に湿度があるように調節しながら見守りながら菌がほだ木を侵食するのを待ちます。

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この期間…およそ2年!

菌床椎茸だとこの間に8回は収穫できますね。

 

しかもこの2年の見守り期間に、雑菌の侵食を防ぐためにほだ木の上下を入れ替えたり、

成長が良くない木にはある秘密の?施策を。

なんと、ハンマーでほだ木をガンガン叩くんだそう。

びっくりですよね!

昔の人の話では、「雷が落ちた木は椎茸がよく育つ」と言われていたそう。

「衝撃」が椎茸の発生に有効なんだそうです。その事実こそまさに衝撃!!

他にも、音による衝撃を与えたりするところもあるそう。

面白いですね。

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2年間、手間をかけて見守り続けて

ようやく収穫の時を迎えます。

農薬はもちろん、栄養剤なども与えることなく、

自然と共に生き、自然の力のみを利用してできる原木椎茸。

自然の恵みとはまさにこのことですね。

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収穫したての原木しいたけは、触感はふわふわでしたが、肉厚でしっかり実がつまっていました。

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椎茸の種類は

サイズ(かさの開き具合)で分けられます。

椎茸の菌種ではなく、サイズなんです。これまた驚き!

 

「冬菇(どんこ)」…冬の間じっくりゆっくり育ち、肉厚で丸みを帯び、かさが開き切っていないもの(かさの開き具合が6~7割)

「香信(こうしん)」…厚みがそれほどなく、かさが8~9分程開いた平たいもの。

「香菇(こうこ)」…冬菇と香信の中間のもの。冬菇ほど丸みを帯びておらず、香信ほど開きすぎていないもの。

 

そして、その冬菇の中にもさらに分類があり

その分類は見た目によるものです。

 

冬菇の中でも、かさの表面に亀裂が入っているものがあります。

それらは「花どんこ」と呼ばれます。

ある気象条件が揃わないとできません。

 

そしてその「花どんこ」の中でも

亀裂が茶色いもの→茶花どんこ

亀裂が白いもの→天白どんこ(てんぱくどんこ)

と分けられます。

 

肉厚でかさに亀裂が入る花どんこになるものですら希少なのに、

天白どんことなると、できるのは全体の0.25~0.1%ほどになります。

気象と生育環境次第なので、もはや奇跡の椎茸です。

昔から最高級品として扱われていたのが納得ですね。

 

実際に岡田商店さんのほだ場(椎茸の畑)をいくつか見せていただきましたが、

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広~いほだ場で

天白どんこを見つけられたのはたった1つでした。

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天白どんこが育つほだ場の場所は、「気持ちがいい!」と感じる場所でした。

風が吹き抜け、空気がキレイな場所でした。

面白いのは、お米も椎茸もいいものができる条件が似ている、ということ。

寒暖差がしっかりあり、いい風がふき、程よく雨が降る場所。

 

天白どんこに話を戻します。

せっかく途中まで天白どんことして育ったとしても

もし1回でも雨に打たれてしまうと天白どんこにはならないんです。

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雨に打たれた状態で収穫された椎茸は「雨子(あまこ)」と呼びます。

著しく風味が落ち、乾燥椎茸にしても色が悪くなってしまします。水分を多く含んでしまっているので、乾燥させるのにも時間がかかり、成分のほとんどが水分な分出来上がる乾椎茸も少なくなってしまいます。

ちなみに晴天が続き、水分が少ない状態で発生した椎茸は「日和子(ひよりこ)」と呼びます。

日和子は、雨子と違いしっかりとした肉質で色も美しいです。

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ここまでくると、名称だらけで頭が混乱してしまいますね。

橋本メモを載せておきますのでご参照ください。

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話が椎茸の種類メインになってしまいましたが、

何が言いたかったかと言うと…

原木椎茸は、ほだ木を作るところから考えると収穫までに3年ほどかかり、

その中でも天白どんこは奇跡の椎茸であって、

住吉酒販でお取り扱いしている「天白どんこ」の商品は

奇跡がたくさん集まった奇跡のかたまりだと言うことです。

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そんな奇跡のかたまりを買うことができるなんて

なんて縁起がいいんだ!と感銘を受けた橋本でした。

 

では、椎茸を選ぶときにどちらの栽培方法を選んだ方がいいのか。

 原木椎茸と菌床椎茸にそれぞれメリットがあります。

菌床椎茸は柔らかく、香りもそこまで強くないので椎茸が苦手な方にも受け入れられやすく、いろんなお料理に使いやすく、優しく風味づけしてくれます。

原木椎茸は、香り高く、肉厚でしっかりとした歯ごたえがあるので

椎茸そのものを堪能することができます。歯ごたえはまるでアワビのよう!

 

原木椎茸も菌床椎茸もどちらも美味しい椎茸なので、大事なのは

「信頼できる生産者が作っているものを買う」ということです。

 

そしてもう一つ、

「乾燥しいたけ」と「生しいたけ」どちらを選ぶのか。

これもどちらにもメリットがあります。

生椎茸は調理が簡単にできます。ささっと料理したいときに手軽に使えます。

生しいたけはほとんど菌床椎茸です。

原木椎茸はほとんどが乾しいたけとなります。

これは、原木椎茸は自然相手のため数量のコントロールが難しく、なおかつ日持ちもしないためです。

乾しいたけは「水でもどす」という作業が少し手間ではあります。

がしかし!!!!

椎茸は乾燥させることで驚きの効果が。

乾燥させることで、栄養価がグググーッと上がるんです。

ビタミンDだけでいうと、干す前と比べて約10倍になるそうです。

骨粗鬆症予防、生活習慣病予防、美容効果、疲労回復、などなどその他にもたくさん効果が期待できる栄養たっぷり。

しかも、乾燥させることで旨味成分も香り成分もアップするので

生で食べた時よりもっと美味しく食べられる!

そして戻し汁も料理に使えるので得した気分♫

戻す手間はありますが、いいいことだらけなんです。

 

ただ、先ほども申し上げましたように

信頼できる物を選んで買うこと、が大事です。

 

長々と椎茸について熱く語りましたが、最後まで読んでくださった皆様へ

岡田商店さんから教えていただいた

乾しいたけを買うときのちょっとしたポイント2つをこっそり?お伝えします。

1袋に入っている数が少ないものを選ぶんだそうです。

椎茸はグラム数で販売されていることが多いので、

肉厚で実のつまったものが入るとどうしても1袋に入る個数は少なくなります。

私は数が多い方がお得!って思ってたので、目からウロコなポイントでした。

そして、お家で使う前に改めて天日干しをするということ

そうすることでさらに栄養価がアップします。

こりゃいいこと教えてもらいました♫

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岡田商店さん、ありがとうございました!!

 

住吉酒販では岡田商店さんの

●原木乾しいたけ

●しいたけパテ

をお取り扱いしております。

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しいたけパテも熱く語りたいのですが、ものすごく長くなってしまいますのでまた今度。

 

本日も皆様おご来店おまちしております。

岡田商店HP http://okada-syouten.co.jp/

岡田商店Facebook https://www.facebook.com/okadakinoko/

 

橋本さき